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新型デミオとCX-3の快適性(マツダ技報から)

  • 2015年06月06日
いつの間にか、2015年版のマツダ技報が出ていました。新型デミオ、CX-3、ロードスターに関する解説や各種新技術の論文等が掲載されており、とても読み応えがあるものとなっています。

今回はそのマツダ技報から、新型デミオとCX-3の快適性に関する部分について纏めてみました。

新型デミオとCX-3の乗り心地

マツダ技報の59ページに以下のグラフがあります。
上が突起乗り越え時の衝撃の大きさ、下が細かい振動の大きさを計測した結果です。デミオ、CX-3共に、先代デミオだけでなく、国内、欧州の競合車(具体名は不明)と比べても衝撃、振動が少ないという結果が出ています。

本文には「(上図は)突起乗り越え時のインパクトショックの大きさを表している。トーションビームブッシュ取り付け位置の上方移動とサスペンション特性の見直しにより,競合車を凌ぐ性能を達成した。またビリビリするといった不快な振動についてもダンパの摩擦特性の向上とサスペンション特性の見直しにより,競合車を凌ぐ性能を達成した」とあります。

デミオ、CX-3のリアサスペンションは、構造がシンプルなトーションビーム式ですが、乗員の着座位置を車体中央側に寄せ、(アクセラ等に採用されているマルチリンク式同様に)トーションビームブッシュの取り付け位置を上方に配置させることで乗り心地を確保しているようです。

また、デミオとCX-3を比較すると、衝撃はデミオが若干小さく、振動はCX-3の方が小さいです。CX-3は操縦安定性を重視してバネレートを上げたセッティングとなっています(加えて大径タイヤを装着)が、その上でデミオと同等以上の乗り心地を確保できているのは素晴らしいと思います。


新型デミオとCX-3のロードノイズ

以下のグラフは新型デミオとCX-3、そしてそれぞれの競合車の(荒れた路面を走行時の)ロードノイズを表したものです。デミオは競合車と比べると段違いに静かですね。CX-3も若干ながら競合車を下回るノイズレベルとなっています。

本文によると、「ボデーの車室内空洞共鳴とサスペンションの共振周波数を離間することにより,新型デミオ・CX-3ともに競合車と同等以上のロードノイズ性能を達成、一般的に相反する軽量化やダイナミクス性能と両立できた。」とあります。

デミオとCX-3を比較すると、こちらは若干デミオの方が静かとなっています。普通は地上高が高くなるとロードノイズも小さくなるのですが、タイヤの影響でしょうか(もしくは横軸のスケールが違うとか・・・それは無いか)。




上記結果をみた感想

思ったよりデミオの結果が良いので驚きましたが、よくよく考えると確かにロードノイズに関しては、試乗時にもデミオが煩いと感じたことは無かったなという気がします(記憶は曖昧なのですが)。

ただし、エンジン音、エンジンの振動はCX-3の方が静か(試乗時だけでなく、先日ディーラーに書類を持って行ったときにも確認済み)ですし、走行時の重厚感(振動の小ささも影響しているかな)も一回り上ですので、そこまで考慮すると、やっぱりCX-3に優位性があると思いました。

それにしてもデミオはコンパクトカーの中ではちょっと別格と言えるくらい出来が良いのが分かりますね。試乗した時に、「乗り味がフィットあたりの競合車とは全く違う」と感じたことを思い出しました。



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