最近、テレビでダイソンの加湿器AM10のCMを見ました。
「部屋を均一に潤す、最も衛生的な加湿器。」とのことです。
どんなもんじゃいと思って調べてみたら、とんでもない地雷でした。
このダイソンという会社、掃除機にしろ扇風機にしろ、低性能なものをあたかも高性能なように見せるのが得意ですね。Web上のレビューも提灯記事ばかりで論外。これらの広報戦略に騙されて買ってしまう人も少なからずいるでしょうから、腹立たしいです。
ここでは、この加湿器のどこがダメなのか、書いてみたいと思います。
1.加湿能力が低い
AM10の加湿能力は300ml/h。廉価な国内メーカー(パナソニック、シャープ等)の加湿空気清浄機でも400ml/h程度はあります。値段は国内メーカーの加湿空気清浄機で1.5万円~2万円弱、ダイソンは約6万円するのに。
2.ご自慢のテクノロジーは無用の長物
このAM10は、「ウルトラバイオレットクレンズテクノロジー」という技術で加湿用の水を除菌できる、というのが売りだそうです。確かに、この機種は、水そのものをを細かく分解して、それを風で飛ばして加湿する「超音波式」を採用しているので、水自体を除菌しないと、不衛生な風が室内に充満することになります。
ただし、上述した国内メーカーの加湿空気清浄機は、そもそも除菌の必要がない「気化式」を採用しています。定期的に清掃さえしていれば、衛生面では何の心配もなく加湿することができます(因みに、AM10も同じくらいの頻度で定期的な清掃が必要です)。
わざわざ6万円をかけて、除菌装置を付けた超音波式の加湿器を使う・・・私には理解できない行為です。
3.電気代も高い
ま、これは微々たるものと言われればそれまでですが、AM10の電気代は3時間で2円と公式Webに書かれています。ちなみにシャープの加湿空気清浄機(KC-E40-W)は、加湿能力が400ml/hで、1日の電気代は3.4円だそうです。1日中付けっぱなしだとすると電気代の差は12.6円/日、年間にすると約4,500円の差がでます。初期費用だけでなく、ランニングコストも高い。しかも低性能。本当、とんでもない機械です。
(番外編)でも、デザインはいいじゃない!
それでも、デザインはいいじゃない!という人はいるかもしれません。たしかに、デザインは国産メーカーのそれよりは優れているのかもしれません。もっとも、機能、価格、省エネ性能のいずれも圧倒的に劣るものを、「デザインがいいから」という理由で選ぶのは、滑稽としかいいようがないです。
個人的には、加湿器を買うのであれば、省エネで十分な加湿能力がある、気化式の加湿空気清浄機をお勧めします。価格は1.5万円程度から。ダイソンと比べると、空気清浄機能もついて、加湿能力も高く、初期費用、ランニングコストも安い。ダイソンを買う理由がみつかりません。