ランドクルーザープラドにトヨタが新開発したクリーンディーゼルエンジンが搭載されるというニュース記事の内容がいろいろおかしいですね。
トヨタの新エンジンは後処理装置として尿素SCRが必要なようですが、これについて、「マツダも使っている装置。定期的に尿素水の補充が必要」ということが書いてあります。
マツダの旧型ディーゼルは確かに尿素SCRが必要ですが、今売ってるディーゼルの大半(国内ではおそらく全て)が、後処理装置不要のSKYACTIV-Dであるにも関わらず、こういう書き方をするのは感心できません。
因みに当該エンジンのスペックは、2.8Lなのに、2.2LのSKYACTIV-Dと大差ない177ps(130kW)/3400rpm、45.9kg.m(450Nm)/1600-2400rpm。重量はかなり重いと思われ、その分噴け上がりも悪そうです。
記事内に「クリーンディーゼルで出遅れたトヨタの面目躍如」といった記載がありますが、このスペックだとトヨタのディーゼルが見劣りするから「マツダも尿素SCRを使っている」などと誤解を与えるようなことを書いているのかな、と勘ぐってしまいます(単なる無知だったらそれはそれで酷いと思いますが)。
ランクルプラドに載せるということで耐久性やメンテナンス性を重視しているのかもしれませんが(そう期待したい)、記者がこのエンジンをよく見せるために捻り出したのが「マツダも尿素SCRを使っている」だとすると、耐久性やメンテナンス性も特に優位ではないのかもしれません。